金沢の和食の店の水準は全国レベル以上との評価 ですが、お座敷中心の料理屋は、はっきりいって以 前ほど人気がなくなり 苦戦しています。
車の世界では、ベンツやBMW、クラウンなど一部のあこがれ車を除けば、旧来のセダンの人気が特に若い人にイマイチと聞きます。 私の普通のセダンも、娘の世代にはオジサンイメージなのだそうです。
お座敷中心の料理屋もイメージでは似たような環境にあるようですが、料理屋自身に原因があると思います。
そこで、オジサンイメージの「お座敷の料理屋」からベンツ、セルシオのレベルまでいかなくとも、魅力のある料理屋を 目指して寿屋は頑張ります。
伝
統があって格式がある料亭は堅苦しい。日本料理屋は伝統とか格式志向が強く、自分で敷居を高くしてきた様に思います。
ご
家庭の料理のように「食べる人を思い浮かべながら…」が料理する心の根本だし、つくりおきを冷蔵庫から出してきて 器に移し替えるようではデリカテッセンと変わらない。
料
理人的料理を取り入れません。料理を作る自分が一番偉いというのがややもすれば、日本料理の世界の悪しき伝統。 お客様にとってのご馳走は何か?を第一に、和の基本をきっちりと守りながら、仕事をします。
先
日、お客様の献立の中で、ちょっとした箸休めとして、おからをご用意しました。胡麻油のいい香りがするよう、ご来店の 時間の1時間ほど前からその日のご予約分だけ準備にかかり、ほっこりとあったかいうちにお出ししました。素朴なおからでも 作りたてはほんとうにおいしいものです。
お
召し上がりになる時間にベストの状態にもっていけるよう、時間を逆算してきちんと手間隙をかけたコースを、 リーズナブルな価格で提供できたらと願っています。
も
ちろん、料理屋として本格的な技を発揮して、ご馳走らしいご馳走もコースに組み入れます。 たとえば、この季節、落としはもの進上と松茸のお椀、あるいは落ち鮎を使った鮎ご飯。これは去年も今頃、お出しして お誉めをいただいた一品です。